北茨城大湊・御船祭2014年11月02日 11:23

八丈島2014年10月20日 17:13

スポーツ体罰2014年10月20日 17:00

2014.01.26 人権シンポジウム in 長崎

日本列島2014年10月20日 09:32

【沖縄】

 沖縄の海は藍色だ。宜野湾市北谷の海は普天間米軍基地だ。頭上を耳を切り開く轟音を発する3機のジェット戦闘機とヘリが湾を越え、発信したオスプレイ1機が上空を飛んでいく。しかし潜ると地上の音は消えた。熱帯魚が自分の近くで泳いでいた。
観光地の沖縄本島は派手だ。ひめゆりの塔の駐車場は観光バスが止まる。 「国際通り」のショッピングモールで珊瑚のループタイを買った。

合気道の楽しさ2014年10月19日 21:13

【火事場の馬鹿力】

還暦を過ぎてもスポーツは楽しい。日々の溜まった疲れを忘れさせ、身体にフレッシュな感覚を蘇らせる。仲間とのゴルフコンペ・下手なテニス・25mプールでゆったり泳ぐ楽しさ、人間にとって運動は健康の栄養剤、と実感する日々だ。

アルペンスキーは札幌の手稲オリンピアがホームゲレンデだ。合気道は大学1年から道場に通ったが、都立大学柔道場の一角を間借りして46年前に合気道部を創設し、若き田村巌師範を指導者に迎えた。春から秋まで東京で合気道に励み大学4年で黒帯を取得し、冬は北海道の大自然の山頂から粉雪を吹き飛ばし、加速度的に滑走するスキーのスピード(疾走感)が嬉しい。スキーは志賀高原・八方尾根など亡くなった法律事務所の先輩弁護士らと一緒に社会人クラブに所属し、1級を取得した。テニスは広島修習のとき裁判所内庭のコートから始めた。いま若いコーチにボールを左右に振られ、汗まみれで走らされ、終わった後のサウナの水風呂が楽しみで、下手ながらテニスは現在も続いている。

学生時代に寝食を忘れるほど打ち込んだスキーと合気道は趣味を超えた楽しみだ。
私が修業した合気道は藤平光一先生が創始した「心身統一合氣道」だ。海外ではKiーAIKDOで知られている。広島修習のとき12名の仲間と東京から田村巌師範を招聘し広島拘置所の道場で合宿稽古をした。2011年1月9日、栃木総本部道場での鏡開きで7段を推挙された。

ここで、合気道の極意の一つである「折れない腕」について紹介しよう。女性の細腕でも、火事場の馬鹿力を応用して、脱力した、つまりリラックスした力強い腕で、攻撃してくる男性の相手を捌き、投げつけることができる。
心身統一合氣道の良さは、この火事場の馬鹿力を誰でもが会得できることだ。

藤平光一先生は日本人でも外国人でも、誰しもわかる例えを使う。
2011年2月号「月刊秘伝」という雑誌に植芝盛平先生の姪孫高棟玲子さん(79才:女性合気道家)の「孫から見た開祖と本部道場」と題するインタビューが掲載された。彼女の「折れない腕」会得の経過がとてもわかりやすい。この雑誌の宣伝ではないが、ハワイ帰りの若き藤平光一師範の稽古風景のセピア色の写真が掲載されており、「氣を出す」という合気道技の当時の指導法が良く分かる。

この記事で私が興味を覚えたのは、火事を消火すべく消防士の持つホースの話だ。若き高棟玲子さんは叔父様藤平光一師範から「気持ちというのは消防ポンプのホースと同じだ」と学んだという。消防士が水圧を必死で支え、消火活動をする姿だ。確かに、多量の水が噴出中のホースは人間程度の力では力まかせに、へし折ることが出来ない。しかし、放水が終われば水圧が無くなりホースは簡単に丸められ、消防車の中へと片づけられる。
火事場の馬鹿力の応用の「折れない腕」は、この消防ホースの例え話ですぐにイメージ出来る。水は氣で、水の様に指先から永遠の彼方までスーッとに氣が噴き出しているとイメージする限り、存在する肘関節を忘れ、攻撃してくる強い男性の力でも、細腕の肘関節は折れず、相手を倒すことができる。いかに、か弱い女性の門弟にも脱力した方が強いという「折れない腕」が簡単に出来る理屈だ。

さらに藤平光一先生の話が、ユニークで面白いのは、女性門弟向けに、銀座でバーゲンセールに出会った女性は、障害物を乗り越え、前へ、前へと進むという例え話だ。合気道は気持ちの使い方が大事だと、気持ちを前方に出していたら、少々人にぶつかってもそこにたどり着けるのだ。若き高棟玲子さんは若き藤平光一師範から教えられたと語っている。

翻ってみると我々弁護士の場合も、相手や訴訟も様々で、まさに紛争は生き物だ。日常色々な法的な場面に遭遇する。しかし、いちいち【火事場の馬鹿力】を意識する必要はない、積極的な発想で、他力を使えばいい。藤平光一先生は「仏(ほとけ)は、ホットケだ」とユーモアを言う。自然に任せ、ありのままに、脱力した・リラックスした対応が大切だ。
法的な紛争も気持ちを前方に出し、前向きに処理することが円満な解決に至ると納得した。